伝統的な民家の座敷側縁側の外には、植栽や石で作り込まれた前栽(お庭)があります。おもてなしの風景の庭ですが、季節や自然の情緒を感じる日々の風景になり、家屋と庭が一体になっていることを感じます。

以前に改修させて頂いた天理の家の前栽。長い縁側の前は全面前栽として整えられており、座敷の襖や障子を開けると室内から庭全体を見渡すことが出来ます。
こちらは利兵衛の家の座敷側の前栽。

こちらもさまざまな樹木と石で景色が整えられており、縁側のところまで池が作られています。こちらのように縁の下あたりまで池が作られているところも時々拝見します。
庭の作り手は、座敷から見る景色を考えて庭を作ったことでしょう。庭師さんと話をしていると、木には向きがあり、石にも顔(正面にする面)があると言われます。少しのことで趣も変わることでしょう。

こちらは京都の懐石料理店瓢樹さんのお庭。(登録文化財久保家住宅(旧今尾景年邸)
お庭を眺めながらお昼を頂きました。お席は座敷に椅子席になっています。

お伺いしたのはだいぶ前のことになりますが、現在は移転されており、この建物は麓寿庵(甘味処)と言うお店になっていて、お食事も出来るようです。
京都の街中で建物もお庭も大変立派でまた訪れたいです。
和風建築には和風のお庭がよく似合いますね。当たり前のようにある前栽ですが、無くてはならないものであり想像以上の存在感があります。