こちらは飛鳥の町並み。

特に伝統的建造物保存地区ではないのですが、この通りには電柱がほとんどありません。

三棟続いて屋根の上の煙出しが残っています。煙出しは土間で竈が使われていた頃の煙を出すための小さな越屋根ですが、竈が使われなくなると同時に、雨の吹き降りや風の入る煙出しを撤去されているケースがほとんどです。

こちらは明日香で唯一の登録文化財。古民家を改修した宿泊施設です。

大和棟の立派な建物は、酒屋さん兼郵便局。

ちょっとした路地もたくさんあります。

この写真は数ヶ月前の写真で、右の建物を改修工事をされていました。奥まで敷地が広く大きな工事のようです。長く左官の工事をされており、伝統的な施工をされています。腕の良い左官やさんが入っておられるようです。

先日通りがかると、手前の蔵が完成していました。全体に黒漆喰の仕上げです。

窓周りには群青の漆喰が塗られていました。目にも鮮やかです。この部分には、元々、群青が使われていたそうで、今回の改修でも群青にされたとのことです。
持ち送りやけらばの意匠も最高の伝統的な仕上げです。

よく見ると隣の母屋のつしの窓の意匠にも群青が使われています。
奈良では外観に群青色の漆喰仕上げをされているところはあまり見ませんが、これから注意深く見てみよと思いました。
伝統的町並みの魅力は、ひとつずつの建物のつくりの細部にあります。


これらを維持するためには、大工さん、左官やさん、屋根やさん、板金屋さんなど職人の技能が不可欠で、技能の継承のためにも伝統的な仕事の継承が必要になります。
多くの古民家が壊されることなく再生されることを願っています。
明日香の町並みが守られ保たれているのは、古都保存法(一部地域)や風致地区(明日香村全域)だけでなく、1980年に明日香法を制定したことも大きいと思います。それまでの古都保存法等では無秩序な住宅開発は避けられず、住人が声をあげて作られた法律です。
地域によっては再建築不可のところもあり、そのようなところは不動産価値も低いようです。古い建物を修理しながら街並みごと次の時代に繋げるのが最善の方法のように思います。

飛鳥寺から見た明日香の田園風景。