築54年の木造家屋改修の現場。在来軸組工法の建物です。
今回工事では母屋と離れの2棟を改修します。

内部の解体がほぼ終わっており、床も部分的にめくっていただき床下の状況も確認できました。残っていた廃材も処分され、建物全体の空間がよくわかるようになりました。

母屋は平屋ですが軒高が高く3mを超えています。今回、部分的に梁より低い位置に床組をして小屋裏部屋を作ることになりました。

解体前の様子は分からないのですが、ところどころ以前の痕跡が見られます。
ここは和室の半間の床の間で、塗りまわしの垂れ壁の下に煤竹が意匠として付けられていたのでしょう。柱には子どもの落書きも。

土壁の部分は土の痕跡があり、柱の上の方だけ土壁の痕跡があるところは下部は襖などの引き戸が入っていたということが分かります。鴨居や敷居、廻り縁など内部造作の痕跡もよくわかります。

既存の構造体の詳細の寸法を実測します。この部分は東の下屋部分で、南の増築部の屋根(大屋根の流れ)と寄棟で繋げるというなかなかな工事を行います。
大屋根の勾配は実測で計算すると難なく計算できますが、この下屋の勾配は垂木掛けが柱の外側についているため通り芯が出せず、簡単に測定して勾配を出すのが難しいところです。

ふと、スマホの角度測定機能を思い出し、何本かの垂木にぴったり当てて角度を測定したところ、24度と出ました。家に帰ってからCADで24度の線を引き勾配を出したところ、おおよそ4寸5分勾配ということが分かりました。1度単位の整数値なので振れ幅はあるものの確認用としても使えそうです。
大屋根の勾配も4寸5分勾配なので、無理なく屋根をつなげることが出来そうでほっと一安心です。

離れは7坪程度のかわいらしい建物です。
母屋と離れは中庭をはさんで建てられており、どちらの建物も中庭に面して大きな窓を設けますので、庭を身近に楽しむことが出来る住まいになりそうです。