京都建築専門学校の「建工祭」で毎年堀川に建てられている堀川茶室。

川の上に建てられているお茶室です。

伝統構法の木組みで屋根は草ぶき。もち米の稲わらを葺かれているそうです。
稲穂を下向きに葺く逆葺きで葺かれています。
川面に柱を立てて柱勝ちに長ほぞ鼻栓で組まれています。壁は土壁。

全体に、柱を設置する場所によって柱の長さがまちまちで、これはなかなか大変そうですね。柱を立てる位置の測量を間違えると建物が傾いてしまいます。
設計、材の墨付け・手刻み、土壁塗り、屋根ふき(そして材料の調達まで)全て生徒さん達でされているとのこと。アプローチの板材は京北で自分たちで伐採した木を挽いたとのことでした。
伝統的な材料や技能を学び使いながら実際にこのような素敵な茶室を完成させるとは、本当に力強く凄いことだなと感心させられました。これから建築に携わろうとする若い人たちが頼もしく思います。
建物の真ん中が通り抜けれるように開いています。
視線の通りだけでなく川の上を渡る風も通り抜けて清々しいです。板葺きの下屋が真ん中で切れているのも印象強く、二つの区切りが明確でよい感じです。

お茶席が二間あります。
川面からの段差だけでなく、平面的にも食い違いになっていて変化が感じられます。
(こちら側も柱の長さがまちまちです。)

中板の席でお茶を頂きました。入って正面の壁床に季節の軸が掛けられています。
土壁も稲わらの屋根もざっくりとしているのが自然でいいですね。
ざっくりとしたラフさがかっこよくさえ思えるお茶室でした。凄くよかったです。

学校にお茶部があるそうで、お手前は2年生のお茶部の生徒さんです。

同席の方がお茶人の方で、少しの時間でしたがお茶の話をお聞きできました。
垂木は竹の垂木です。藁を葺くのもなかなか大変だったでしょう。
二つの茶室の隅柱は京北の北山杉の絞り丸太が使われています。角柱と丸太では墨付けや刻みが違うので学生さんは勉強になりますね。

茶席から見る景色。
長居したくなるような気持ちよさでしたが、順番待ちの方も多かったので次の方へ。

京都建築専門学校の建築概論の授業で年に一度ほどレクチャーさせて頂いており、今年も来月お伺いさせて頂きます。今年は何の話をさせてもらおうか、そろそろ準備します。